共に頭を抱えて

漠然とした何かに支配されることがある。
私は私なので、
自分以外の人間のことはわからない。
例えば、
頭が痛いと言ってみても、
その人の知っている痛みと同じなのだろうか。
症状によって多少の差はあれど、
痛みというのは共通認識なのだろうか。
こんなことを言い出すとキリがない。
だから自分を中心にして物事を語るしかない。
これがまたやっかいで、
何度も苦しめられてきた。
夢想と妄想でできている私は、
想像する能力が著しく欠如している。
認めるまでにそれほど時間はかからなかった。
相手の立場になってなんて、
これほど難しいことがあるでしょうか。
幸か不幸か情報社会に生れ落ちました。
パソコンの授業で情報の取捨選択を義務付けられた。
これで苦しむ人でこの世の中はあふれていると思う。
答えがあっても、正解と不正解がないと
この世界で居心地が悪くなるらしい。
私は適当な人間なので、
どんな世界にその人がいようがどうでもいい。
それに対して真偽を確かめようだとか思わない。
知識として頭の片隅に置いておけばいいと思う。
このまま進もうが世界がひっくり返ろうが、
慌てずに済むからだ。
しかしこういう立場は面白く思われない。
中立は悪らしい。
私は人に迷惑さえかけなければ
好きにすればいいと思う。
これは私が持つ数少ない正解の一つだ。
他人に迷惑をかけるくらいなら家族にかけろ。
母から教わったことだし、
一生守らなければいけない唯一の規則だ。
難しいことだが、
なかなか楽しかったりする。
否定せずに済む人生から得られるものは数知れないと、
これを読んでいるあなたはどんな人なのだろうか。

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